二級建築士の製図試験において、勉強方法はどうしたら良いか忘れてしまった方、独学で挑戦しようとしている方、それぞれいるかと思います。
製図試験とは、毎年、全く違う課題が出題されるので、勉強方法でお悩みの方も多いのではないでしょうか?
僕はたまたま一発で合格できましたが、
2回目以降は学校に通わず、どう勉強すれば合格できるか、
常に考えながらやっていましたので、その方法を解説していきます。
再受験される方や、独学でチャレンジされる方に向けた記事になります。
また、作図スピードを上げたい方、エスキスが上手くいかない、、そんな方にも有益な記事になると思います。
参考にして頂ければ嬉しいです^^
リフォーム業界で10年以上、営業、施工管理の仕事を経験
二級建築士、二級建築施工管理技士、ストレート合格
令和4年度、二級建築士学科テスト(計画18、法規23、構造22、施工22)
製図は総合資格に通いストレート合格
課題が全然ちがくてもやることは同じ
令和4年度は、保育所が出題されました。
基本的に課題はまったく違うものでも、RCじゃなければやることは同じです。
- 正確な読み取り
- 素早く作図
基本的にこの2つが出来ていれば合格はできます。
製図のテキストはこれ一冊あれば十分でしょう。
以前学校に通われていた方は、そちらのテキストがあれば十分です。
テキストも見返すくらいで、ほとんど使わないと思います。
実は製図試験は、学科みたいにたくさん暗記する必要がありません。
- 正確な読み取り
- 素早く作図
このふたつが出来ていれば確実に合格できます。
大減点ポイントには注意が必要です。コチラの記事で詳しく解説しています。
【二級製図】一発アウト8選・大減点のポイント6選(木造)【超有料級】
課題が全然違うものでも、やることは同じなので、基本を忠実にやっていけばどんな課題であれ確実に合格できます。
二級建築士の製図試験というのは、完成度の高い半数が合格で、半数が落とされる競争試験です。
書いたら、書いたぶんだけ、早くなるし上手くなり合格する確率を上げる事ができます。
練習量が物を言う。そんな試験です。
この記事を開いて、合格するために、調べているあなたなら、確実に今年は合格できるはずです。
何故ならば、受験生の半数以上はしてない事だからです!
受験生の半数以上の努力をして合格を勝ち取りましょう^^
エスキスのコツ
ここでは、エスキスが早くなり、正確にできるようになるコツを解説していきます。
正確な読み取り
抜けの無い読み取りは一番大切です。
マーカーやメモの取り方は人それぞれ違うと思いますので割愛させて頂きますが、
【抜け無く正確に】読み取る事ができれば、
そのあたりは、自分が一番やりやすい方法で良いと思います。
何回か課題をこなしていると、自分が見落としやすいところ、よく抜けるところが見えてきます。
僕の場合は、【収納】でした。
なぜか結構な頻度で収納が抜けるんですよね。最悪あとで書き足せばなんとかできるところですが、
無理矢理、収納を入れ込むと、主用室の㎡数が足りなくなったりするので、ごまかしたりする必要が出てきます。
【読み取りは、時間がかかっても良い】です。
焦らず慎重に丁寧に、読み取りしていきましょう。
確認!確認!確認!絶対に見落とすな!
問題文を何度も何度も確認して下さい。
僕が確認していたポイントを解説します。
- エスキスイメージが出来上がったら問題文を確認。
- 配置に主用室を全部入れたら、問題文を確認。
- 配置が完全に終わったら、問題文を確認。
エスキスが仕上がるまでに3回は問題文を確認していました。
その時に違うマーカー色や、レ点や〇など、1~3回で印しを変えると分りやすくて良いです^^
3回も、抜けが無いか確認しておけば、抜ける確率はほぼ0です。
ここで、主用室など抜けると後々大変なので、3回の確認は超大事です。
配置のポイントとコツ
配置のポイントとコツは、【南側を意識する】です。
日当たりが一番良い面は南側になります。
以下のポイントに注意して配置しましょう
- 主用室は南側
- 園庭、バルコニー、テラス、は南側
- トイレ、書斎、収納、風呂、階段などは西側
これさえ、守っていれば大丈夫です。
ようするに、南側の日当たりを意識して配置しましょう。という事で、
日当たりの必要ない階段やトイレなどは、北側に最初から持って行くと位置が決まりやすいです。
この大前提があって、
色々工夫するように試験では問われます。
例えば、入り口を東側にしなさいとか、北側に駐車場を設けなさいとかですね。
課題文は絶対なので、それを守りつつ、【南側を意識して配置】していくようにしましょう。
作図を早く書くコツ
エスキスが仕上がったら、いよいよ作図です。
僕自身、エスキスは結構時間をかけて作図が早いタイプでした。
本試験でも、読み取りからエスキス完成まで90分はかかったんじゃないかな。
試験場でも、作図に取りかかりはじめたのは、後の方でしたね。
作図が早くなるコツは、【手を動かす】しかありません!残念ながら近道はありません;;
頑張って手を動かしましょう^^間違っても全然大丈夫です。ごまかし方も後ほど解説します^^
とにかく手を動かす
平面図はこれくらいの密度まで、書き上げれば合格は間違いありません。
多少汚くても、【正確な高密度】な図面を書けるようになれれば一番良いです。
よく先生からも注意をうけていましたよ。
ゆたぽんは、字が汚ねえ、、もうちょっと丁寧に書けんのかね?
ゆたぽんは、ミスが多いねえ、線の太さも壁の厚みもバラバラじゃないか?
逆に、分りにくいからこんなに書くな!
さんざん言われてきましたが、結果合格しました。
それはたぶん【図面の密度が高かったから】だと思います。多少汚くても、
たくさん書き込みをすれば図面の密度は上がります。
フローリングや植栽など、線やタイル目地など書いて書いて書きまくって、図面にインパクトを与えるのです。
とにかく線を書けば書くほど、作図速度も比例して上がりますので、書いて書いて書きまくろう!
間違えた方が良い!手を止めずに訂正してみる
【作図に入ったら手を止めない】これがコツです。
間違いに気がついたら、手を止めずにすぐに修正。
もちろん最初から、手を止めずに書けていたわけではありません。
でも、手が止まっている時間って本当に無駄なんです。
もし、手が止まりそうになったら、【今自分が分る範囲で記入してみて、答え合わせは後でやる】これが上達のコツです。
間違えまくっても良いんですよ。とにかく分る範囲で、書いて見る。
一番ダメなのは、【未記入】です。
漢字が分らなかったら、ひらがなでも良いから書いておく、寸法の数字がわからなかったら、適当な数字を自信満々に書いておく。
図面から自信が感じられると採点官すら騙す事も可能です。
間違いに気がついたら、即座に修正する事で、修正する能力が上がるし、
製図は書く事によって前に進むんです。
手が止まるという事は、成長も止まると一緒です。
とにかく、書いて書いて書きまくろう。
一定のスピードまできたらそれ以上は早くならない
作図スピードには上限があります。
その上限を超える事はできません。
いち早く、【自分が書ける最高スピードまで到達する】事をこころがけましょう。
問題は、どこが自分の限界かわかりにくい事ですよね。
総合資格で教えてくれる作図の目安時間はこうです。
- 平面図(1階2階)60分~70分※植栽や家具等細かい部分は含まない
- 伏図 20分前後
- 立面図 15分前後
- 矩計図 30分前後
- 文字パート10分前後
これを目指すように教えられます。
つまり、上限値はここ付近で、これ以上早くしようと思っても無駄な努力という事です。
僕の矩計図を例に解説していきます。
最初、矩計図を書き切るまで見本を見ながら2時間かかりました。
そこから、毎朝出勤前に矩計図を一枚書くようにしていました。
すると、
120分→60分→50分→50分→40分台(約3日)→30分台(これ以上はきつい)→27分(最高記録)
こんな感じで、どんどん早くなって行くのですが、ある一定までいくとそれ以上は早くなりません。
総合資格には、
矩計図を20分台で書き上げる猛者もいましたが、そこまでやらなくても良いと思います。
ミスに気がついた時のごまかし方
作図中に取り返しのつかないミスに気がついたら、ラッキーです。
【直せばいいから】気がつけてラッキーなのです。そのまま提出したら不合格です。
ゆたぽんは、良く間違えるけど訂正する能力はすごいねえ。若くないから経験値があるのかね?
うるせえ!!でも、嬉しかったですよ。
そんな僕がどんな方法で訂正してきたか解説していきます。
唯一僕が褒められた修正力は、たぶん皆さんのお役にも立てると思います。
参考にしてもらえると嬉しいです^^
消さない。文字で描き足す
例えば、この保育室(1)に収納が足りない事に気がつきました。
あなたならどうしますか?
単純に収納を描き足すと面積不足になります。
僕ならこうします。
- 【床下収納450×450】等を文字で描き足す
- めちゃ小さい収納を書いて、収納と書き加える
こんな具合です。
要するに、足りなければ描き足せば良いだけ。
きちんと確保できているに越したことはありませんが、あれば減点されないので、苦肉の策です。
この程度で、消してやり直そうとしてはダメです。
次いきます。
採点官をごまかす
来賓用トイレが抜けていました。
まずいです。
あなたならどうしますか?
いずれも、ギリギリの面積です。
僕ならこうします。
- 倉庫を削ってトイレを入れる
- 階段下にトイレを入れる
- 幼児用便所に来賓用トイレをねじ込む
このように描き足すだけで、
是正なんて簡単に出来ます。
例えば、今回の訂正で、各室の面積が下回ってしまったとしましょう。
それでも、【求められている面積以上の数字を書き込んでおく事で試験管をだます】事ができるのです。
消したら、消した後をまじまじとチェックされてしまいます。
自信満々に、一切の消しなく、間違えていたり、描き足していれば、図面の密度も上がり、採点官もスルーする確率はかなり高いです。
仮に減点されたとしても、消して訂正するよりマシなはずです。
まとめ
如何でしたでしょうか。
二級建築士製図試験において、図面を【早く書けるようになるコツ】と【エスキスのコツ】を解説してきました。
まとめると、エスキスは、
- 漏れ無く
- 正確に
- 時間をかけてしつこいくらいチェック
エスキス完了制限時間は90分~110分もあります。焦らずいきましょう。
作図のコツは、
- とにかく書いて練習
- 作図に入ったら手を止めない
- ミスは描き足して直す
以上です。
学科試験を突破したあなたなら、製図試験なんて簡単なはずです。
応援しています!参考にして頂ければ嬉しいです^^
最後までお読み頂きありがとうございました^^それではまた~。