水漏れ・雨漏れが発生してるから直して欲しい。
リフォーム業者さんなら、経験したことはあると思います。
漏水を止める工事というのは、もちろん応急処置やちょっとの補修で止まってくれれば一番いいのですが、
最悪の場合、マンションだと下まで水がまわり保証問題になってしまったり、
戸建て住宅の場合、屋根を全て張り替える必要があったりと大がかりな工事に発展してしまう可能性も高いです。
応急処置で漏れてるところだけ突き止めて直して欲しい。全部やりかえるなんて無理
今はないけど、将来水漏れがあった時ってどこに連絡すれば良いんだろう?
実際に、水漏れや雨漏れが起きてしまった時って、焦ってしまい冷静な判断が出来なくなっちゃうと思います。
そういう時ほど、業者さんの良いなりになりがちなので、きちんとした判断ができるように備えておく事が必要です。
この記事をお読み頂ければ、実際に漏水問題が発生した時にどう対応していいかがわかるようになります。
実例を交えて解説していきますので、参考にして頂ければ嬉しいです。
リフォーム業界で10年以上、営業、施工管理の仕事を経験
所持資格:二級建築士、二級建築施工管理技士、石綿管理主任者
33歳の時に、大手リフォーム会社(ホワイト企業)に転職成功 (年収500万円~600万円)
水漏れ原因がわからない時の調査方法
先に答えを言ってしまうと、
【調査手順は次の手順の繰り返ししか方法がありません】
まずは、
【疑念箇所のあぶり出し】→【散水テストで原因を特定】→【特定できてから工事】
この順番をショートカットしようとする業者は知識不足か悪徳です。
きちんとこの手順を踏んで調査して、原因箇所が特定出来てから工事をするようにしましょう。
聞き取り調査
どうやら、こちらの2階にある浴室から一階の玄関に水漏れが発生しているらしいです。
タイルの浴室ですね。
最悪全部やり替えるケースが想定できますね。
聞き取り調査でお客様に聞く事リストです
- いつから水漏れが始まったか?
- 今現在は水漏れは止まっているか?
- どのような状況の時に水漏れが発生したか?
この3つをできるかぎり詳しく聞き取りします。
- いつから水漏れが始まりましたか?
- つい最近です。一階の玄関に水が落ちてきて気がつきました。
- 今現在、漏水はありませんか?
- ありません。
- どのような状況の時に水漏れが発生しましたか?
- シャワーをチョロチョロ出している時。普通にお風呂を使っている時は漏れない
シャワーはお湯を使っている時でした。
シャワーをちょろちょろ使った時に漏れる?聞いたことがない、、
でも、わかった事もあります。どうやら水道管から慢性的には漏れていないようです。
シャワーを使っている時に漏れたとの事なので、雨漏りの可能性もなしと判断しました。
原因は、【お湯の配管】【浴室の防水層】【浴室の配水管】どれかです。
こちらのお客様は、
とあるリフォーム業者さんから、原因がわからないから全部やりかえるしかない。
と言われ100万円を超える見積書をお持ちでした。
お客様のご要望は、【いつまで住むかわからないから安く直したい】
このご要望にお応えするためには、全部やりかえる必要があるのかをきちんと原因を調査しないとダメです。
疑念箇所をあぶり出す
疑わしい箇所、【疑念箇所】をあぶり出します。
疑念箇所①【配水管】
当たり前ですが、水は下へ下へいく習性がありますので、できるかぎり下の原因を疑います。
配水管の可能性がありますね。怪しそうです。
一階玄関の床から覗くと配水管が目視で確認できるので、水を流せば簡単に判断できそうです
疑念箇所②【床防水層】
ここから、漏れてたら床防水やり替えが確定です。
高額工事になります。
疑念箇所③【防水立ち上がり部分】
ここも漏れてたら、防水のやり替えが必要。
高額工事です。
疑念箇所④【壁貫通部の穴】
水栓金具とガス管が貫通しているところです。
壁部分なので、補修工事で済む可能性があり。
しかし、壁から水か入るケースってそんなにないので確率は低いです。
【疑念箇所】を①~④まで割り出しました。
ここをお湯を使って散水テストをしていきます。
散水テスト前に漏れが再現できれば、お湯の配管から漏れている事が確定します。
散水テストで原因箇所を特定する
疑念箇所を割り出したら、
散水テストをしてみます。必ず下からです。
- 疑念箇所①【配水管】漏れなし
- 疑念箇所②【床防水層】漏れなし
- 疑念箇所③【防水立ち上がり部分】漏れなし
- 疑念箇所④【壁貫通部の穴】漏れ確認できました。
チョロチョロ出した時に、漏水した原因は、シャワーにお湯が伝わって、ガス管に伝わり、ガス管から壁内に水が入っていたようです。
この中に水が入り下へ回ってしまったようですね。
これで、【原因箇所】を特定できました。
原因箇所が特定できるまで、絶対に工事に移行したらいけません。理由は水漏れの原因が分ってないからです。
リフォーム業界経験が10年以上あっても、水漏れ、雨漏れというのは、この手順で散水テストをしないと
確実に水を止める事はできません。
原因箇所を直す工事
原因箇所がわかれば、あとは直すだけ。
今回は簡単に、お金がかからないように処理しました。
鏡と使ってない水栓金具も撤去しました。
コーキングして終了です。
念のため、様子を見て、後日一階の水漏れによって壊れてしまった天井を直して工事終了です。
水漏れ・雨漏り調査にはお金がかかる?
うちの会社は、見積はもちろん無料ですが、
雨漏り、水漏れを調査と原因箇所の特定作業には、数万円ですが、お金がかかります。
これを言うと、
なんで調査でお金がかかるんだ!見積は無料だろう
雨漏りを止める工事の見積をお願いしたんだ!調査をやるのは良いがお金はださんぞ!
という残念な事を言われてしまう時があります。
調査費は、専門家が調査しているわけなので当然お金はかかります。
こういうお客様は、こんな業者さんに見てもらいたいのかな?と感じます
原因はわかりません!全部やり替えればきっと直るでしょう!屋根の葺替え300万円になりまーす!
それで頼むよ!早く対応してくれて助かったよ!!
これ、地獄をみます。
お客様と業者さん両方、原因特定が面倒くさく、やらない方向で一致してしまっている最悪のパターンです。
たった数万円をケチって、300万円かけて屋根を葺き替えて直らなかったらどうするんでしょうね?
それとも、原因箇所の特定まで無料でやってくれる業者さんって結構いるんですかね?
だとしたらすごく親切な業者さんですね。
うちは、幅広いリフォームを手がける会社ですが、
コチラは雨漏りや防水のスペシャリストが集うサイトです。
こういうところだったら、原因箇所の特定まで無料でやってくれるのかな?
壊れたところだけの部分修理も対応してくれます。
24時間365日受付の雨漏りや防水工事専門の窓口です。この記事で学んだ事を参考にして頂いて、業者さんはこちらのサイトから探すと早急な対応をしてくれるでしょう。もちろん全国対応です。
もし、急がない漏水工事の場合は、ホームプロでじっくり良い業者さんを見つけるのがオススメです。
登録方法から使い方まで詳しく説明しています。
こんな業者には気を付けろ!
直るかわかりませんが、水漏れ箇所はたぶんここでしょう!見積金額はコチラになりまーす!
原因はわかりません!全部やり替えればきっと直るでしょう!
東京都大田区のお客様のお話
築20年。雨漏りが発生して、建てた工務店とは別のリフォーム業者に雨漏りを直す工事を依頼した。
雨漏り調査をせずに、屋根とベランダ防水をやり替える工事をした。金額は400万円
工事直後に雨漏り発生。その後、業者さんの対応も悪く、お客様自身が、もうその業者とは関わりたくない。
泣き寝入りするしかない状態。
こちらのお客様は、力になりたかったですが、どう考えても、やってもらった業者さんが責任を取るべきです。
ここで、第三業者が入ってしまうと、責任の所在がややこしくなってしまうので、お断りさせて頂きました。
何度も言いますが、雨漏り・水漏れを直す工事はシンプルです。
まず、上のやり方で【原因箇所を特定する事】これを省略するのはやめた方が良いです。絶対にです。
きちんと、ひとつずつ【疑念箇所】を丁寧につぶしていけば、必ず【原因箇所】は見つかります。
今まで、特定できなかった事はありません。
横着して、止まるかどうかわからない工事に即移行しようとする業者さんはお断りしましょう。
- いい加減な業者さんか
- 知識の浅い業者さんか
このどちらかです。
まとめ
如何でしたでしょうか。
確かに雨漏りを止めたり、漏水を止めたりする工事は難易度が高いです。
でもそれは、目視で確認できない部分を経験や推測で判断しようとしているからです。
その考え方自体が間違いであって、
雨漏り、漏水工事というのは実はシンプルなんです。
【疑念箇所のあぶり出し】→【散水テストで原因を特定】→【特定できてから工事】
これ以外に確実に漏水を止める方法はありません。
当たり前の事を当たり前にやってくれる業者さんを選びたいですね^^
最後までお読み頂きありがとうございました!それではまた~。